歯周病について② ~治療法、予防について~
- 2023年8月29日
- 予防歯科・歯周病治療
こんにちは。あけぼの歯科の歯科衛生士です。
今回は前回に引き続き歯周病の治療方法など詳しくお話していきたいと思います。
歯周病の治療方法
歯周病の治療方法は、歯垢や歯石を取り除くことが基本となります。これは、患者さん自身がおこなう「セルフケア(ブラッシング)」と、歯科医院でおこなう専門的な「プロフェッショナルケア」がセットになっています。歯周病の原因は、歯に付着した細菌の塊である『歯垢』であり、歯垢を取り除かなければ、歯周病の進行を食い止めることはできません。歯垢は柔らかいので適切なブラッシングでお家でも除去していくことが可能です。歯垢が残留し続けると唾液中のカルシウムと結合し硬い歯石へと変化していきます。歯石になるとブラッシングでは除去することが難しくなりますので歯科医院でのプロフェッショナルケアが必要になります。ただ、歯周病を悪化させる原因は歯垢や歯石だけではなく、喫煙や糖尿病など色々な原因があります。セルフケア・プロフェッショナルケアを中心に歯周病の原因を一つ一つ取り除く治療が全体が『歯周基本治療』なのです。
プロフェッショナルケア例
超音波スケーラーで硬い歯石を砕き、水と超音波の振動で歯周ポケット内の洗浄も同時に行います。
超音波スケーラーで取りきれない歯石は手用スケーラーを用いて丁寧に除去していきます。この時歯石の除去とともに根面の滑沢化・不良肉芽の除去も行っていきます。根面を滑沢にすることにより歯石が付着しにくくなり、不良肉芽を除去することで病的組織がなくなり歯肉が健康になり引き締まってきます。
歯周病の予防方法
歯周病の予防には、毎日の歯磨きが大切です。きちんと汚れを落とすためには磨き方も重要で、歯列の奥から手前にむかって丁寧に磨きます。歯周病菌は歯と歯茎のあいだから入り込み進行するため、歯茎との境にあたる溝の部分にしっかりとブラシを行き届かせるのがポイントです。弱い力で細かくブラシを往復させます。
歯磨きのタイミングもポイントです。毎食後にゆっくり歯を磨く時間がない方は、1日1回寝る前には丁寧な歯磨きをすることを心がけましょう。食後は時間が経つほど歯垢が定着しやすく、食後に洗口液で口をゆすぐといった対策も取り入れてみてください。
また、どんなに頑張って磨いていても歯並びや磨き癖や被せ物の歯の状態によってはきれいに磨くことが難しい場合があります。定期的に歯科医院で検診やクリーニングを受けることで自分では磨きにくい部位や歯と歯の間、歯周ポケットの中をきれいにしていくことで虫歯や歯周病の予防になります。皆さん気軽に検診やクリーニングにいらしてくださいね。
次回は歯周病と密接な関係にある全身疾患についてお話していきたいと思います。